スピロノラクトン
治療法・機器別
スピロノラクトン
スピロノラクトンは、長年高血圧治療に用いられていた薬で、利尿効果があります。この利尿効果とは別に、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える作用があり、この作用が女性の難治性にきびの改善に効果的です。
服用にあたり、いくつかの注意点がありますが、ニキビに対する効果は非常に高く、服用の中止後もリバウンドが起きにくいと言われています。
▼ こんな症状に適しています
大人ニキビ・顔面の皮脂分泌が多い方・炎症性のニキビ・広範囲にニキビがある方
治療法について
服用できない方
下記のような方は、スピロノラクトンを服用することが出来ません。
ご自身が該当するかどうかわからないなどご質問があれば医師までお気軽にご相談ください。
<スピロノラクトンが服用できない方>
- 過去にスピロノラクトンで問題があった方
- 高カリウム血症の方
- アジソン病(副腎不全)の方
- タクロリムス(商品名:プログラフ)、ミトタン(商品名:オペプリム)、エプレレノン(商品名:セララ)を投与されている方
- 心疾患や動脈硬化症のある方
- 腎障害のある方
- 減塩療法をされている方
- 肝障害・肝腫瘍がある方
- 妊娠中・授乳中の方
考えられる副作用
スピロノラクトンを服用することで考えられる副作用は下記のとおりです。
- 血圧が下がり、めまい・ふらつき等が現れることがあります。車の運転や高所での作業、危険を伴う機械操作などには十分ご注意ください。
- 乳房痛・低血圧・頻尿・生理不順・不正器出血・うつ、多毛など
- 電解質異常(高カリウム血症・低ナトリウム血症・代謝性アシドーシスなど)・不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力(電解質異常)・尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛・吐き気など。これらの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
- 急性腎不全。尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
- 生理不順、無月経。生理不順を起こさずに治療をご希望される場合は、低用量ピルとの併用をおすすめしますので、婦人科でご相談ください。
服用方法
治療を始める前
採血を行います。
治療開始
1日100mg(朝夕食後)を目安にスタート。
2~3ヶ月程度を目安に、服用量を減らしていきます。
2週間後
内服開始2週間後に受診して頂き、採血を行います。(別途、血液検査料5,000円)
服用量の減量
新しくニキビができなくなってから4週間くらいしたら、100mg(朝夕)→ 50mg(朝のみ)→ 25mg(朝のみ)と、1ヶ月を目安に徐々に減量します。
【スピロノラクトンのリスク】
スピロノラクトンは、医薬品医療機器等法上、高血圧症、浮腫などの効能・効果では承認されていますが、ニキビ治療では国内で承認されていません。この治療は、国内未承認医薬品を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品は当院医師の判断の元、手続きを行ったものです。
本治療が効果的な方
下記のような方にスピロノラクトンは効果的です。